ブレジネフ政権は「戦車王国」ソ連の意地をかけて、T-64戦車シリーズの開発過程で果たせなかった世界でも先駆的なガスタービン・エンジン搭載MBTの実用化を何としても実現しようと決意し、1968年4月16日付のソ連共産党(KPSS)中央委員会およびソ連閣僚会議(SM・SSSR)の決議によって、後にT-80戦車シリーズとなる新型MBTの開発が決定された。 この共産党中央と政府の決定を受け、レニングラード・キーロフ工場(LKZ)設計局(主任技師N.ポポフ)で設計が開始された新型MBT開発プラン「オブイェークト219」は、それまでに一応実用化されていたT-64A戦車をベースにガスタービン・エンジンを搭載することを主眼にしていた。 すでに、ソ連における戦車用ガスタービン・エンジンの研究は1955年に始まっていた。 小型軽量で大出力を発揮できるガスタービン・エンジン(ロシア語でガゾトゥルビンナヴァ・ドゥビガーチェリ/略号GTD)は、戦車のシルエットの小型化を伝統的に追求してきたソ連戦車開発陣には魅力的な動力源であった。 そして1,000hp級の戦車用GTDの実用化を目指して1961〜65年にかけてオムスクの第29独立(開発)工場設計局で、1965年以降はチェリャビンスク・トラクター工場にて開発作業とT-64戦車への搭載が試みられてきたが、これは成功を収めることができなかった。 その後、先の決定がなされた1968年以降、より大規模で航空機用ジェット・エンジン開発の実績も豊富なレニングラードのクリーモフ設計局に開発が引き継がれ、新型MBT開発にあたるLKZ設計局を支援することになった。 こうして機動力面(特にエンジン)でつまずいたT-64戦車シリーズの汚名を返上するために、時の政権の大きな期待を担って火力、防御力、機動力の戦車の3大要素全ての面で世界の最先端に立つべき新型MBTの開発が本格的に始まったのである。 しかしその裏で戦車用ガスタービン・エンジンの再度の開発失敗も予測し、T-64戦車シリーズの開発を手掛けたハリコフ機械製造設計局(KhKBM/主任技師A.A.モロゾフ)において、GTD用の狭い機関室でも搭載可能な水平対向ディーゼル・エンジン(6TD)と、それを搭載したタイプの新型MBTの開発も始められていた。 こちらには当初開発番号「オブイェークト476」、後に「オブイェークト478」が与えられた。 以上の経過によりT-80戦車シリーズはGTD搭載のオブイェークト219系統と、水平対向ディーゼル・エンジン搭載のオブイェークト478系統の2系統の試作開発が継続されていくこととなり、結局のところ後者も「T-80UD戦車」として制式採用されて量産されるなど、その両方共が実用化されて現在に至っている。 T-80戦車シリーズの開発は1970年代後半から深刻となったソ連経済の停滞もあって、必ずしも順調ではなかった。 そのため1976年のT-80戦車の制式採用時には、T-64戦車シリーズとT-72戦車シリーズの2系統に分かれているソ連軍MBTをT-80戦車によって一元化したいと当局が希望したにも関わらず、結局今日に至るまで125mm滑腔砲搭載のMBTはT-64、T-72、T-80の3系統が並行して量産、配備されるという事態を招くことになってしまっている。 しかしながらT-80戦車シリーズは1991年のソヴィエト連邦崩壊後に、むしろ国際兵器市場への有力な輸出商品としてロシアの外貨獲得の手段となっている。 これを採用している国も従来の旧ソ連友好国の枠を越えて、面白いところでは韓国がまとまった数を購入し、アグレッサー(仮想敵)部隊を兼ねた実働戦力として位置付けるなど、西側にまで正式に導入された初めての旧ソ連製MBTとなったのである。 |
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●T-80戦車(オブイェークト219sp2) 1968年に開始された新型MBTオブイェークト219の開発は、1970年代半ばに差し掛かる頃ようやく試作車の製作に到達できた。 最初の試作車であるオブイェークト219sp1は車体、足周りの構成品のほとんどをT-64A戦車から流用したものだったが、次の試作車オブイェークト219sp2では新設計のゴム縁付き鋳造製転輪を用いた新しい足周りを用いたものとなり、これが1976年に「T-80主力戦車」(Osnovnoy Tank T-80)としてソ連軍に制式採用された。 1976〜78年にかけてLKZで生産されたT-80戦車は当初、T-64A戦車と同様の基線長式光学測遠機TPD-2-49を装備していた。 これらは、1978年より新型のレーザー測遠機TPD-K1に置き換えられた。 肝心の機動力については路上最大速度では、T-80戦車が戦力化されるまでの暫定的なMBTとして当時すでに量産が始まっていたT-72戦車を上回る70km/hを発揮し、出力/重量比も23.8hp/tと充分なもので路外走行性能も良く、ガスタービン・エンジンの特長である優れた加速性能も発揮できた。 しかし、T-80戦車に導入されたGTD-1000Tガスタービン・エンジン(出力1,000hp)は従来のディーゼル・エンジンよりずっと整備に手間がかかる上、当初は用兵者側のバックアップ体制も不充分で稼働率が上がらなかった。 燃料消費量も従来のディーゼル・エンジンとは比べ物にならないほど多く、航続距離はT-72戦車の半分強にしかならず兵站担当者を悩ませた。 またT-80戦車はエンジンの初期故障が多発し、現場のソ連軍将兵たちには好まれないMBTであることはT-64戦車シリーズと変わるところが無かった。 しかし国家的威信を賭けて開発した新型MBTであることと、アメリカが次期MBTとしてXM1戦車(後のM1エイブラムズ戦車)の開発を本格的に進めていたこともあって、こうした欠陥を克服するための努力とそれらを補うための様々な新技術の投入が図られ、T-80戦車シリーズはソ連軍機甲部隊の虎の子として育成されていくことになるのである。 |
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●T-80B戦車(オブイェークト219R) T-80戦車をソ連軍MBTの中で最も高性能な精鋭にする努力のスタートとして1978年、西側MBTに対する完全なアウトレンジ攻撃を可能とすることを狙った対戦車誘導ミサイル・システム9K112「コーブラ」(コブラ)を搭載した「オブイェークト219R」と呼ばれる試作車が完成し、「T-80B主力戦車」(Osnovnoy Tank T-80B)として制式化されて量産が開始された。 コーブラ・システムで使用される9M112対戦車誘導ミサイルは、通常の砲弾と同じように主砲薬室に装填されてから発射されるようになっており、誘導方式は無線式半自動(誘導照準環の十字線に目標を捉えていれば、自動的に成形炸薬弾頭を持つミサイルが指向する)である。 有効射程は100〜4,000mで、当時の西側MBTで最も脅威であった旧西ドイツ軍のレオパルト2戦車が装備するラインメタル社製120mm滑腔砲をアウトレンジできる能力を持たせようとしたものである。 9M112対戦車誘導ミサイルの装甲穿孔力は600mm程度で、1970年代末に存在していた全ての西側MBTを撃破できると思われた。 その他動力関係の改善も試みられ、信頼性と出力アップを図ったGTD-1000TFガスタービン・エンジン(出力1,100hp)を搭載し、燃料搭載量を増加させて路上航続距離を500km程度とT-72戦車並みにした。 火力面でもレーザー測遠機付き照準機1G42を搭載した他、対戦車誘導ミサイル用の照準誘導システム1A33を導入した。 T-64戦車シリーズから受け継いだ「カセートカ」(カセット)自動装填装置も、T-64A戦車以来の6ETs15システムに改良を加えた6ETs40システムに変更され、装填トレイ上に28発分を充填しておくことが可能となった。 またT-80B戦車の中期生産型以降から、転輪がリブ無しの西側MBTのような単純なデザインのものが採用された。 このT-80B戦車の完成をもってソ連軍当局は、T-80戦車シリーズがようやく目標性能を発揮するMBTとして実現できたと判断した。 しかし各種新技術を注ぎ込んだこともあって、暫定的MBTとして量産していたT-72戦車シリーズの倍以上の生産コストが掛かってしまうため、当面T-72戦車シリーズと並行量産しハイ・ロー・ミックス方式で本格的に配備していくことが決定された(現在でも国際兵器市場での販売価格は、T-72戦車シリーズの最新型であるT-90戦車が100〜140万ドルであるのに対し、T-80U戦車は200万ドル以上もする)。 T-80B戦車は引き続き試作MBT開発のベースにも用いられ、対戦車誘導ミサイルに対処するための「アレーナ」(円形闘技場)アクティブ防御システムを搭載したタイプが試作された他、今日T-90戦車等に標準装備されている独特なアクティブ防御システムである「シトーラ(目隠し、カーテン)1」誘導弾妨害装置を取り付けたもの(オブイェークト219E)、ガスタービン・エンジンと多燃料ディーゼル・エンジンをハイブリッド式に結合したA-53-2エンジンを搭載したもの(オブイェークト219RD)等の試作MBTが製作された。 |
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●オブイェークト476戦車/オブイェークト478戦車 レニングラードのLKZ設計局で開発が進められたガスタービン・エンジン搭載型T-80戦車シリーズの失敗の可能性に備え、一種の保険としてハリコフのKhKBMで密かに並行開発されていた改良型水平対向ディーゼル・エンジン搭載型T-80戦車の試作車が、1975年以降相次いで完成した。 最初の試作車「オブイェークト476」はT-64A戦車の車体をベースに、T-64戦車シリーズの心臓でありながら不評が続いていた5TD 水平対向5気筒液冷ディーゼル・エンジンの改良型である、6TD 水平対向6気筒液冷ディーゼル・エンジン(出力1,000hp)を搭載して1975年に完成した。 これらの水平対向ディーゼル・エンジンは、第2次世界大戦中にレンドリース法に基づく援助でアメリカから供与されたフェアバンクス・モース社製の蒸気機関車のエンジンをモデルにしたものである。 T-64戦車シリーズはガスタービン・エンジンの搭載に失敗し、急遽5TD水平対向ディーゼル・エンジンを搭載することになったのであるが、それまで使い慣れたV型ディーゼル・エンジンと勝手が違うことと、初期故障をなかなか克服できないでいたことから信頼性に疑問が持たれていた。 やがて1976年にT-80戦車そのものの車体をベースとした次の試作車「オブイェークト478」が完成し、これは3両が製作されて調整運用試験が継続された。 運用試験は約10年の長きに及び、エンジンにも改良が加えられた。 この長い運用試験期間に、オブイェークト476とオブイェークト478はエンジンの調整・改良作業だけに活用されるのみならず、新型複合装甲(防弾鋳鋼、ステンレス鋼、超硬度発泡ウレタン、積層ガラス樹脂等で構成)を導入した試作砲塔を搭載したり、試作アクティブ防御システムを搭載する(オブイェークト478M)等各種新装備の実験にも活用され、これらの幾つかについてはT-80戦車シリーズの後期型に導入されるようになった。 オブイェークト478は長期の運用試験を経て、後に新型の「コンタークト5」ERA(爆発反応装甲)等の装着をした上で、「T-80UD主力戦車」(Osnovnoy Tank T-80UD)として1985年にソ連軍に制式採用されるに至った。 |
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●T-80A戦車(オブイェークト219A) 1982年頃、KhKBMでT-80戦車のディーゼル・エンジン搭載型(オブイェークト478)の試作開発・運用試験が進んでいる裏で、LKZ設計局では新たなガスタービン・エンジンを搭載したタイプであるT-80A(オブイェークト219A)戦車の試作車の製作と実用試験が開始されていた。 それまでの運用の中で、初期のT-80戦車シリーズに搭載されたガスタービン・エンジンが引き続き初期故障に悩まされていた上、耐用命数がわずか500時間と短く高燃費と併せて改善を求める声が上がっていた。 LKZ設計局とエンジンの開発・供給にあたったクリーモフ設計局はその威信を賭けて、実用的かつ高性能なガスタービン・エンジンの開発とT-80戦車への搭載に取り組むことが求められていた。 T-80A戦車は工作精度を追求しながら出力を向上させたGTD-1000Mガスタービン・エンジン(出力1,200hp)を搭載し、信頼性向上を狙った。 しかし耐用命数の延長効果はあったものの整備性、信頼性共に充分な成績が得られず、引き続いて改良作業が行われることとなりT-80A戦車は試作のみに留まり量産化されなかった。 T-80A戦車はその後新型ERAの搭載実験にも用いられ、様々な装置の追加を経てT-80戦車シリーズの決定版ともいうべきT-80U戦車の開発ベースとなった。 |
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●T-80U戦車(オブイェークト219AS) 1980年代半ばに差し掛かると、ソ連の政治と経済は末期的な行き詰まり状況を呈していた。 軍事最優先国家であったソ連も、正面装備偏重のツケで日常の運用・維持予算の不足をきたすようになっていった。 戦車部隊および兵站部門の関係者からエンジンの交換など日常整備費用が他のMBTに比べて極端にかさむ上、信頼性も今ひとつのT-80戦車シリーズを改善するよう求める声がますます高く上がるようになっていた。 正にT-80戦車シリーズの存在価値が問われる状況に至って、LKZ設計局およびクリーモフ設計局がT-80A戦車をベースに改良ガスタービン・エンジン搭載型として制式化させたのがT-80U(オブイェークト219AS)戦車である。 しかしT-80戦車シリーズの決定版を狙った本型も、登場した1985年当初からエンジン改良を重ねなくてはならなかった。 T-80U戦車が最初に搭載していたエンジンはT-80B戦車と同じGTD-1000TFガスタービン・エンジンであるが、整備性も耐用命数も未だ満足の行くものではなかった。 1990年代になってようやくガスタービン・エンジンの決定版GTD-1250(出力1,250hp)が実用化し、本型もこれを搭載するようになった。 この結果戦闘重量46tのT-80U戦車の出力/重量比は27.2hp/tにもなり、路外での機動性能や加速性能は他に類の無いものとなった。 T-80U戦車は最新式の「コンタークト5」ERAが標準装備される他、搭載機器の近代化も図られている。 そして1991年のソ連崩壊後、T-80U戦車はロシアの兵器輸出商戦の目玉として盛んに売り込みが図られ、韓国が旧ソ連時代に行った融資の代償として33両、中国が50両、キプロスが27両導入している。 またモロッコがT-80U戦車の購入を希望したため1992年に多数が売却されたが、これはイギリスが研究用にT-80U戦車を入手するための偽装工作で実際は全てイギリスの手に渡っており、内1両はアメリカに提供された。 T-80U戦車はロシア軍でも装備されているが、高燃費のガスタービン・エンジンを搭載する本車の燃料調達が財政難に直面するロシア軍にとってネックとなっており、ディーゼル・エンジン搭載型であるT-80UD戦車の調達が主になっている。 |
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●T-80UD戦車(オブイェークト478B) 将来が未知数だったガスタービン・エンジン搭載型のT-80戦車の保険として、KhKBMによって並行して開発が進められた水平対向ディーゼル・エンジン搭載型のT-80戦車(オブイェークト478)は、本流のT-80戦車シリーズの不調よりも、1980年代半ばに顕著となったソ連経済の失速と軍財政の逼迫が制式化への推進力となった。 1970年代後半より開発・試作、運用試験が密かに進められていたオブイェークト478は、1985年にT-80UD(オブイェークト478B)戦車として制式採用が決定され、1987年よりV.A.マールィシェフ工場で量産が開始された。 西側の目に触れたのが1989年5月9日の対独戦勝記念日パレードであったため、T-80UD戦車は西側で一時「SMT-1989」(ソヴィエト主力戦車1989年型)と呼ばれていた。 搭載されているエンジンはKhKBMが開発した6TD 水平対向6気筒液冷ディーゼル・エンジン(出力1,000hp)で、T-64戦車シリーズに用いられた5TD 水平対向5気筒液冷ディーゼル・エンジンの改良型であるが、10年に渡る運用試験と改善作業により5TDエンジンより相当に信頼性を向上させている。 ただしT-80U戦車が搭載するGTD-1250ガスタービン・エンジン(出力1,250hp)よりも出力が劣るため、T-80UD戦車はT-80U戦車より最大速度や加速性能は劣っている。 その反面T-80UD戦車はT-80U戦車に比べて燃費効率は格段に優れており、T-80U戦車より燃料積載量を30%減らしているにも関わらず(1,840リットルから1,300リットル)、路上航続距離は100km程度延伸している(450kmから560km)。 T-80UD戦車はエンジン機構以外はT-80U戦車と変わるところは無く、市場での商戦を睨んで次々に新機材の搭載等不断の改良が続けられ、輸出市場では「ダッシュ力とスピードのT-80U戦車か、低燃費のT-80UD戦車か?」という選択肢をユーザーに与えることになった。 T-80UD戦車はロシア軍に約200両、ウクライナ軍に約300両が配備されている。 なお1991年のソ連崩壊によってロシアと分離独立したウクライナのマールィシェフ工場は、T-80UD戦車の生産に必要なコンポーネントをロシアから入手できなくなったため、自国製のコンポーネントのみで製作されたT-80UD戦車を開発してパキスタンに285両輸出した他、強化型エンジンやアクティブ防御システムを導入した発展型のT-84戦車を開発して海外に売り込みを図っている。 |
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●T-80UM戦車 1991年2月の湾岸戦争地上戦の結果は、アメリカのM1エイブラムズ戦車やイギリスのチャレンジャー戦車などの西側戦後第3世代MBTに対するソ連製MBTの非力ぶりをクローズアップすることとなり、特にFCS(射撃統制システム)関係や暗視装置関係の性能差が決定的なものとしてソ連戦車開発陣に受け止められた。 そしてソ連崩壊直後の1992年には早くも、新式の総合FCSや熱線暗視装置を導入したT-80UM戦車が登場し量産に入った。 商売熱心なロシア兵器輸出公団が最近発行している宣伝用解説書面では、T-80UM戦車が採用しているFCSは「ブラーン(猛吹雪)PA」熱線暗視照準装置と、不整地での走行間射撃にも高い命中率が期待できる総合コントロール・システム1A45、改良型の9M119M「レフレークス(反射)M」主砲発射式誘導ミサイルを運用できる新式レーザー誘導システム9K119M等で構成されている。 また本型に「アレーナ」アクティブ防御システムを標準装備し、エンジンを新型のGTD-1250Gガスタービン・エンジンに換装したT-80UM1「バルス」(雪豹)戦車や、T-80UM戦車に「ドロズド」(つぐみ)アクティブ防御システムを標準装備したT-80UM2戦車もリリースされており、最近はこれらアクティブ防御システムのデモンストレイションも公開で行われている模様である。 |
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<T-80戦車> 全長: 9.469m 車体長: 6.78m 全幅: 3.525m 全高: 2.30m 全備重量: 42.0t 乗員: 3名 エンジン: GTD-1000Tガスタービン 最大出力: 1,000hp 最大速度: 70km/h 航続距離: 500km 武装: 51口径125mm滑腔砲2A46-2×1 (40発) 12.7mm重機関銃NSVT×1 (300発) 7.62mm機関銃PKT×1 (2,000発) 装甲: 複合装甲 |
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<T-80B戦車> 全長: 9.651m 車体長: 6.982m 全幅: 3.582m 全高: 2.219m 全備重量: 42.5t 乗員: 3名 エンジン: GTD-1000TFガスタービン 最大出力: 1,100hp 最大速度: 70km/h 航続距離: 500〜600km 武装: 51口径125mm滑腔砲2A46-2×1 (38発) 12.7mm重機関銃NSVT×1 (300発) 7.62mm機関銃PKT×1 (1,250発) 9K112コーブラ対戦車誘導ミサイル・システム 装甲: 複合装甲 |
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<T-80BV戦車> 全長: 9.651m 車体長: 6.982m 全幅: 3.582m 全高: 2.219m 全備重量: 43.7t 乗員: 3名 エンジン: GTD-1000TFガスタービン 最大出力: 1,100hp 最大速度: 70km/h 航続距離: 335〜370km 武装: 51口径125mm滑腔砲2A46M1×1 (38発) 12.7mm重機関銃NSVT×1 (300発) 7.62mm機関銃PKT×1 (1,250発) 9K112コーブラ対戦車誘導ミサイル・システム 装甲: 複合装甲 |
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<オブイェークト478戦車> 車体長: 7.007m 全幅: 3.58m 全高: 2.223m 全備重量: 41.6t 乗員: 3名 エンジン: 6TD 2ストローク水平対向6気筒液冷ターボチャージド・ディーゼル 最大出力: 1,000hp/2,800rpm 最大速度: 70km/h 航続距離: 677km 武装: 51口径125mm滑腔砲2A46M1×1 12.7mm重機関銃NSVT×1 7.62mm機関銃PKT×1 9K112コーブラ対戦車誘導ミサイル・システム 装甲: 複合装甲 |
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<T-80A戦車> 全長: 9.556m 車体長: 7.012m 全幅: 3.589m 全高: 2.215m 全備重量: 45.2t 乗員: 3名 エンジン: GTD-1000Mガスタービン 最大出力: 1,200hp 最大速度: 70km/h 航続距離: 500km 武装: 51口径125mm滑腔砲2A46M1×1 12.7mm重機関銃NSVT×1 7.62mm機関銃PKT×1 装甲: 複合装甲 |
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<T-80U戦車 初期型> 全長: 9.556m 車体長: 7.012m 全幅: 3.603m 全高: 2.215m 全備重量: 46.0t 乗員: 3名 エンジン: GTD-1000TFガスタービン 最大出力: 1,100hp 最大速度: 65km/h 航続距離: 400〜450km 武装: 51口径125mm滑腔砲2A46M1×1 (45発) 12.7mm重機関銃NSVT×1 (500発) 7.62mm機関銃PKT×1 (1,250発) 9K119レフレークス対戦車誘導ミサイル・システム 装甲: 複合装甲 |
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<T-80U戦車 後期型> 全長: 9.556m 車体長: 7.012m 全幅: 3.603m 全高: 2.215m 全備重量: 46.0t 乗員: 3名 エンジン: GTD-1250ガスタービン 最大出力: 1,250hp 最大速度: 70km/h 航続距離: 400〜450km 武装: 51口径125mm滑腔砲2A46M1×1 (45発) 12.7mm重機関銃NSVT×1 (500発) 7.62mm機関銃PKT×1 (1,250発) 9K119レフレークス対戦車誘導ミサイル・システム 装甲: 複合装甲 |
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<T-80UD戦車> 全長: 9.69m 車体長: 7.085m 全幅: 3.755m 全高: 2.285m 全備重量: 46.0t 乗員: 3名 エンジン: 6TD 2ストローク水平対向6気筒液冷ターボチャージド・ディーゼル 最大出力: 1,000hp/2,800rpm 最大速度: 60km/h 航続距離: 560km 武装: 51口径125mm滑腔砲2A46M1×1 (45発) 12.7mm重機関銃NSVT×1 (450発) 7.62mm機関銃PKT×1 (1,250発) 9K119レフレークス対戦車誘導ミサイル・システム 装甲: 複合装甲 |
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<T-80UM戦車> 全長: 9.651m 車体長: 6.982m 全幅: 3.582m 全高: 2.202m 全備重量: 46.0t 乗員: 3名 エンジン: GTD-1250ガスタービン 最大出力: 1,250hp 最大速度: 70km/h 航続距離: 400km 武装: 51口径125mm滑腔砲2A46M1または2A46M4×1 (45発) 12.7mm重機関銃NSVT×1 (450発) 7.62mm機関銃PKT×1 (1,250発) 9K119MレフレークスM対戦車誘導ミサイル・システム 装甲: 複合装甲 |
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<参考文献> ・「パンツァー1999年6月号 ソ連戦車カタログ(23) T-80主力戦車シリーズ(1)」 古是三春 著 アルゴノート社 ・「パンツァー1999年7月号 ソ連戦車カタログ(24) T-80主力戦車シリーズ(2)」 古是三春 著 アルゴノート社 ・「パンツァー2018年1月号 2種のロシア製新型改修戦車 T-90M & T-80BVM」 アルゴノート社 ・「パンツァー2005年12月号 T-80戦車シリーズの開発と発展」 白井和弘 著 アルゴノート社 ・「パンツァー2000年12月号 メルカバMk.3 vs T-80UM戦車」 古是三春 著 アルゴノート社 ・「パンツァー2013年7月号 ロシアMBTの現状と今後」 古是三春 著 アルゴノート社 ・「パンツァー2011年10月号 T-80戦車のバリエーション」 アルゴノート社 ・「世界のAFV 2021〜2022」 アルゴノート社 ・「グランドパワー2019年10月号 ソ連軍主力戦車(4)」 後藤仁 著 ガリレオ出版 ・「グランドパワー2003年9月号 ソ連戦車 T-80」 古是三春 著 ガリレオ出版 ・「世界の戦車(2) 第2次世界大戦後〜現代編」 デルタ出版 ・「ソビエト・ロシア 戦車王国の系譜」 古是三春 著 酣燈社 ・「世界の主力戦闘車」 ジェイソン・ターナー 著 三修社 ・「新・世界の主力戦車カタログ」 三修社 ・「戦車名鑑 1946〜2002 現用編」 コーエー |
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