Sd.Kfz.251/7装甲工兵車
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+概要
Sd.Kfz.251/7装甲工兵車はSd.Kfz.251/5装甲工兵車の発展型で、戦闘室側面外側に架台を設けて小型突撃橋を装備していたのが大きな特徴である。
戦闘室内は後部両側のベンチシートが廃止されて、機材搭載用の収納トレイに変更されていたが、その他はほぼSd.Kfz.251/1装甲兵員輸送車と同じであった。
収納トレイには鋸、ドリル、地雷、ロープ等様々な機材が搭載されていたが、Sd.Kfz.251/7装甲工兵車にはこれら搭載物の違いにより、2種類のサブ・ヴァリエーションが存在し、その内の一方にはヴァイマルのWGW社(Wilhelm
Gustloff Werke:ヴィルヘルム・グストロフ製作所)製の、7.92mm対戦車銃PzB39が1挺(弾薬40発)搭載された。
乗員は7~8名で、武装は多く設定された方で、オーベルンドルフ・アム・ネッカーのマウザー製作所製の7.92mm機関銃MG34または、デーベルンのMLJG社(Metall
und Lackwarenfabrik Johannes Großfuß:ヨハネス・グロースフース金属・漆器製作所)製の7.92mm機関銃MG42
2挺と、エアフルトのエルマ製作所製の9mm機関短銃MP38またはMP40 1挺、それにマウザー社製の7.92mm小銃Kar98k 5挺であった。
Sd.Kfz.251/7装甲工兵車のベース車台には、Sd.Kfz.251装甲兵員輸送車A~D型の全ての型式が使用されていた。
A~C型ベースの車両の多くは、1943年に廃止されたSd.Kfz.251/5装甲工兵車から改造されたものであったが、C型の一部とSd.Kfz.251/5装甲工兵車では存在しないD型では、新規に生産された車両もあった。
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<Sd.Kfz.251/7装甲工兵車A/B/C型>
全長: 5.80m
全幅: 2.10m
全高: 2.70m
全備重量: 8.07t
乗員: 7~8名
エンジン: マイバッハHL42TUKRM 4ストローク直列6気筒液冷ガソリン
最大出力: 100hp/2,800rpm
最大速度: 53km/h
航続距離: 300km
武装: 7.92mm対戦車銃PzB39×1 (40発)
7.92mm機関銃MG34×2 (4,800発)
装甲厚:
6~14.5mm
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<参考文献>
・「パンツァー2001年11月号 AFV比較論 Sdkfz.251/M3ハーフトラック」 斎木伸生 著 アルゴノート社
・「パンツァー1999年12月号 ドイツAFVアルバム(231)」 後藤仁 著 アルゴノート社
・「ピクトリアル
ドイツ軍ハーフトラック」 アルゴノート社
・「グランドパワー2012年7月号 ドイツ装甲兵員輸送車写真集(2)」 後藤仁 著 ガリレオ出版
・「グランドパワー2007年9月号 ドイツ装甲兵員輸送車(1)」 後藤仁 著 ガリレオ出版
・「SdKfz251」 山本敬一 著 デルタ出版
・「ジャーマン・タンクス」 ピーター・チェンバレン/ヒラリー・ドイル 共著 大日本絵画
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