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+マガフ戦車の開発
「マガフ」は元々、海外から導入したアメリカ製のM48戦車シリーズに、イスラエル軍が独自の改修を加えたものに与えられた呼称であり、マガフ1はM48A1戦車、マガフ2はM48A2戦車、マガフ5はM48A5戦車をベースとしている。
またイスラエル軍はM48戦車シリーズに引き続いて、その発展型であるM60戦車シリーズも導入しており、M60戦車シリーズの改修型にもマガフの呼称を与えている。
ちなみにマガフ6はM60戦車、マガフ6AはM60A1戦車、マガフ6BはM60A1RISE戦車、マガフ6CはM60A3戦車をベースとした改修型である。
またイスラエル軍のM48/M60戦車シリーズは、ラマト・ハシャロンのIMI社(Israel Military Industries:イスラエル軍事工業)によって度重なる近代化改修が行われており、改修を実施した車両にはその都度新たなマガフの呼称が与えられている。
なお「マガフ」(Magach)という呼称の由来は、ヘブライ語で「破城槌」を意味する単語であるが、ヘブライ語の「Merkevet Giborey Chayil」(戦争英雄の戦車)の略語であるという説や、ヘブライ語で「48」を表す2文字”Ma”、”Ch”に、「3」もしくは「ドイツ」を表す”Ga”を挟んだという説(「M48A3」または「ドイツのM48」の略語)など、様々な俗説が存在する。
マガフの原型となったM48パットン戦車は、1950年6月の朝鮮戦争勃発に伴い、アメリカ軍が当時の主力MBTであったM46パットン戦車や、M47パットン戦車の後継として同年10月から急遽開発に着手した中戦車で、1952〜75年にかけて派生型を含めて11,703両が生産され、後継のM60スーパー・パットン戦車が戦力化されるまで、アメリカ軍の主力MBTの座にあった。
イスラエルは建国当初、各国で使い古されたアメリカ製のM4シャーマン中戦車シリーズを、スクラップの名目で買い取って再生して機甲部隊の主力MBTとし、さらに1950年代中期から後半にかけて、M4中戦車の改良型であるM50スーパー・シャーマン戦車を開発、戦力化した。
しかしアラブ諸国にT-54/T-55中戦車や、IS-3重戦車などのソ連製新型MBTが供給されるようになると、イスラエル軍の装備するM4中戦車シリーズはさすがに力不足になり、新型MBTの導入が求められることとなった。
このためイスラエルは1960年代初頭に、アメリカからM48戦車を導入することを計画したが、アメリカはアラブ諸国への政治的配慮から、M48戦車を直接イスラエルに供給することを躊躇した。
そこでアメリカは、友好国である西ドイツに供与したM48戦車をイスラエルに横流しすることを計画したが、この計画を嗅ぎ付けたマスコミが公表したことで政治問題化してしまったため、西ドイツからイスラエルに供与されたM48戦車は、計画より大幅に少ない40両程度に留まった。
しかしその後、ソ連からアラブ諸国に新型兵器が大量に供給され、中東の軍事力のバランスが崩壊する危険性が高まったため、危機感を強めたアメリカは1965年からイスラエルへのM48戦車の直接供与を開始した。
こうしてイスラエル軍は大量に入手したM48戦車を、イギリスから入手したセンチュリオン戦車と共に機甲部隊の主力MBTとして運用するようになった。
また1967年に勃発した第3次中東戦争(6日戦争)において、イスラエル軍はヨルダン軍のM48戦車を数十両鹵獲している。
その後、1973年に第4次中東戦争(ヨム・キプール戦争)が勃発した際、アラブ側の思わぬ善戦によりイスラエル軍機甲部隊が大損害を被ったため、アメリカはイスラエルを支援するため、本国とヨーロッパに配備していたM48戦車とM60戦車を少なくとも600両程度供与し、これによりイスラエル軍はM60戦車も装備するようになった。
その後、イスラエルはさらに多くのM60戦車を導入し、M48戦車と共に近代化改修によって数多くのマガフ戦車シリーズを生み出した。
マガフ戦車シリーズは国産のメルカヴァ戦車シリーズと共に、イスラエル軍機甲部隊の主力MBTとして今日まで運用が続けられている。
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+マガフ戦車の型式区分(1)
マガフ戦車シリーズは現在マガフ1〜9までが知られているが、その型式区分についてイスラエル軍は一切公表していないため、区分の詳細については不明となっている。
それでも、関係者から漏れ聞こえてくる断片的な情報や、軍事研究者らの調査によって、ある程度は型式区分の実態が判明しつつある。
以下に、2種類の型式区分の説について内容を記すが、これらと違う説も存在する。
●マガフ1戦車
マガフ1は、イスラエル軍のM48A1戦車に対して与えられた呼称で、M48戦車の主砲の先端に装着されていた円筒形の砲口制退機に代えて、T字形の爆風変向機を装着し、車長用ハッチをM1銃塔型車長用キューポラに変更している。
車体上面前部の操縦手用ハッチも、出入りの際の便を考慮してM48戦車より大型の片開き式に改められている。
●マガフ2戦車
マガフ2は、イスラエル軍のM48A2戦車に対して与えられた呼称で、SU型燃料自動噴射装置を装着したAVI-1790-8 V型12気筒空冷ガソリン・エンジン(出力825hp)と、CD-850-5クロスドライブ式自動変速・操向機(前進2段/後進1段)を組み合わせたパワーパックを搭載しており、機関室上面は一段盛り上がったプレート状のグリルに変更されている。
また、M47戦車以来用いられていたパルシング・リレイ式の砲塔制御システムに代えて、キャディラック・ゲージ社製の油圧式砲塔制御システムが装備されている。
足周りでは2番目と4番目の上部支持輪と、履帯の張度を調整するための支持輪が廃止されている。
●マガフ3戦車
1968年に登場したマガフ3は、M48戦車シリーズの主砲をオリジナルの48口径90mmライフル砲M41から、M60戦車と同じ51口径105mmライフル砲M68(イギリスの王立造兵廠製のL7の改修型)に換装したものである。
またM48、M48A1、M48A2戦車のエンジンは、M48A3戦車と同じAVDS-1790-2A V型12気筒空冷ディーゼル・エンジン(出力750hp)に換装された。
また車長用のM1銃塔型キューポラは、イスラエル軍の戦車長たちに評判が悪かったため、一部の車両は余剰になったM4中戦車シリーズの車長用キューポラに換装され、後に全てのマガフ3が、メルカヴァ戦車シリーズと同じウルダン・キューポラを装着するようになった。
1973年にヨム・キプール戦争が勃発した時点で、約800両のマガフ3がイスラエル軍に配備されていた。
●マガフ5戦車
1978年に登場したマガフ5は、イスラエル軍のM48A5戦車に対して与えられた呼称で、M48A3戦車の車体に、105mmライフル砲M68を装備するM60戦車の砲塔を搭載した車両である。
一部の車両は、改良型のAVDS-1790-2D V型12気筒空冷ディーゼル・エンジンに換装されている。
なおイスラエル軍のM48A5戦車は、車長用のM19銃塔型キューポラに代えて、テルアビブのウルダン工業が開発したウルダン・キューポラが導入されている。
M48/M60戦車シリーズが装備していた車長用の12.7mm重機関銃付き銃塔型キューポラは、車外に頭部を出して目視しながら戦闘を指揮するイスラエル軍の戦車長たちにとって使い難く、特にその突出した高さは敵側の目標になり易く、死傷者が続出した。
そこで背を低くしながら装甲厚を増し、頭部を外に出してもその上部を厚い装甲ハッチでカバーできる、ウルダン・キューポラが開発されたのである。
●マガフ6戦車
マガフ6は、イスラエル軍のM60戦車に対して与えられた呼称で、車長用のM19銃塔型キューポラがウルダン・キューポラに換装されており、後に国産のERA(爆発反応装甲)を装着するようになった。
このERAは1973年のヨム・キプール戦争の戦訓により、イスラエル軍の要求でハイファのラファエル社と、IMI社が協力して開発にあたったもので1974年中に完成し、「ブレイザー」(Blazer:ブレザーコート)の商品名で輸出も行われている。
●マガフ6A(マガフ6アレフ)戦車
マガフ6Aは、イスラエル軍のM60A1戦車に対して与えられた呼称で、M60戦車の亀甲型の鋳造製砲塔に代えて、避弾経始を向上させた鋳造/溶接式の新型砲塔を搭載している。
このタイプも、車長用のM19銃塔型キューポラがウルダン・キューポラに換装されており、やはり後にブレイザーERAを装着するようになった。
●マガフ6B(マガフ6ベート)戦車
マガフ6Bは、イスラエル軍のM60A1RISE戦車に対して与えられた呼称で、M60A1戦車のエンジンを、改良型のAVDS-1790-2C V型12気筒空冷ディーゼル・エンジンに換装する等の改修を施した車両である。
このタイプも、車長用のM19銃塔型キューポラがウルダン・キューポラに換装されており、やはり後にブレイザーERAを装着するようになった。
●マガフ6Bガル戦車
マガフ6Bガルはマガフ6Bをベースに、足周りとFCS(射撃統制装置)の改良を行った型である。
起動輪が新型化されると共に、転輪もゴムを内蔵した鋼製転輪に換装され、履帯はM60戦車オリジナルのダブルピン/ラバーブロック組み立て式のT142履帯から、メルカヴァ戦車シリーズと同じウルダン工業製のシングルピン式鋳造履帯に変更されている。
また、新型の「ガル」(Gal:ヘブライ語で「波」を表す)FCSの導入により、走行間射撃能力と命中精度が向上し、新型砲塔雑具箱も採用されている。
●マガフ6Bガル・バタシュ戦車
マガフ6Bガル・バタシュはマガフ6Bガルに対して、メルカヴァMk.IV戦車と同様に砲塔側面を楔形とした新型のモジュール装甲を装着し、パワーパックをAVDS-1790-5A
V型12気筒空冷ターボチャージド・ディーゼル・エンジンと、CD-850-6BX自動変速・操向機の組み合わせに換装したもので、後に「マガフ7D」(マガフ7ダレット)に呼称が変更され、最終的に「マガフ8」と呼ばれるようになった。
●マガフ6Bバズ戦車
マガフ6Bバズは、マガフ6BシリーズにメルカヴァMk.IIIバズ戦車と同じ、「ナイト」(Knight:騎士)Mk.III FCSを搭載したタイプで、少数が製作された。
●マガフ6C(マガフ6ギーメル)戦車
マガフ6Cは、イスラエル軍のM60A3戦車に対して与えられた呼称で、M60A1戦車をFCSを中心に改良したタイプである。
イスラエル軍のM60A3戦車はウルダン・キューポラへの換装、メルカヴァ戦車用の履帯と新型起動輪の装備、ブレイザーERAの装着が実施されている。
●マガフ6R(マガフ6レイシュ)戦車
マガフ6Rは、マガフ6のエンジンをより強力な起電機を備えた、AVDS-1790-2AG V型12気筒空冷ディーゼル・エンジンに換装したタイプである。
●マガフ6M(マガフ6メム)戦車
1982年に登場したマガフ6Mは、マガフ6Rをベースに新型の「ナハル・オズ」(Nahal Oz:ネゲブ砂漠北西部、ガザ地区の近くに位置するキブツの呼称)FCSの導入や、主砲へのサーマル・スリーブの装着、横風センサーの採用、メルカヴァ戦車用の履帯と新型起動輪の装備等の改良を行ったタイプである。
●マガフ7A(マガフ7アレフ)戦車
1990年代に登場したマガフ7Aは、マガフ6シリーズのパワーパックを新型に換装し、砲塔の前/側面、車体前面、サイドスカートに新型のモジュール装甲システムを装着したタイプである。
このため、砲塔は平面で構成された角張ったものになり、ベースとなったM60戦車の亀甲型砲塔とは印象が一変して同じ戦車とは思えない。
このモジュール装甲システムは、1982年のレバノン侵攻作戦(ガリラヤの平和作戦)で遭遇した、シリア軍のT-72戦車との戦闘を教訓として開発されたもので、複合装甲とERAを組み合わせることにより、成形炸薬弾と運動エネルギー弾の両方に対して高い防御力を発揮する。
また、このモジュール装甲は車種に合わせて形態をデザインでき、将来の火力対装甲システムの状況の推移に合わせて、防御力を強化・改善していくことが可能となっている。
このモジュール装甲システムの導入により、マガフ7Aの重量はオリジナルのM60戦車より6tも増大したが、履帯をメルカヴァ戦車用のシングルピン式鋳造履帯に換装することにより1.7t軽減できたので、マガフ7Aの戦闘重量はM60戦車の49.7tから、4.3t増の54tに抑えることができた。
そしてこの重量増に対応し、パワーパックがメルカヴァMk.I戦車用のものと交換された。
M60戦車シリーズに搭載されていたアメリカのテレダイン・コンティネンタル自動車製の、AVDS-1790-2A/2C V型12気筒空冷ディーゼル・エンジン(出力750hp)は、同社製のAVDS-1790-5A
V型12気筒空冷ターボチャージド・ディーゼル・エンジン(出力908hp)に換装され、変速・操向機も、アメリカのジェネラル・モーターズ社アリソン変速機部門製のCD-850-6A自動変速・操向機から、これをアシュケロンのAAI社(Ashot
Ashkelon Industries:アショット・アシュケロン工業)が改良した、CD-850-6BX自動変速・操向機(前進2段/後進1段)に換装された。
これにより、原型のM60戦車に比べて出力/重量比がかえって向上すると共に、低速トルクの安定性と幅が増して、不整地機動性能が一層良好なものになった。
また砲塔周辺機器関係では、重量が増した砲塔の旋回システムの強化が図られた。
M60戦車では砲塔の旋回と主砲の俯仰は油圧で駆動していたが、マガフ7Aでは砲塔の旋回が電動モーターによる駆動に変更された。
マガフ7AのFCSは、ハイファのエルビット社とレホヴォトのエロップ社が共同開発したナイトFCSで、これはメルカヴァMk.III戦車と共通になる。
ナイトFCSは昼/夜間切り替え式砲手用照準装置、レーザー測遠機、ディジタル弾道コンピューターと各種センサー(砲腔内温度、砲身歪、その他)、主砲指向同調照準システム、独立指向式砲手用視察装置、車長用照準装置等から構成されている。
主砲は、M60戦車シリーズと同じ105mmライフル砲M68のままであるが、IMI社が開発したM111 APFSDS(装弾筒付翼安定徹甲弾)や、より進歩したM413
APFSDSを発射することができ、装甲貫徹力が向上している。
副武装は、アメリカのブラウニング火器製作所製の12.7mm重機関銃M2 1挺と、ベルギーのFN社(Fabrique Nationale d'Armes
de Guerre:国営造兵廠)製の7.62mm機関銃FN-MAG 2挺で、12.7mm重機関銃M2は主砲防盾上に固定装備されており、車内から遠隔操作できるようになっている。
7.62mm機関銃FN-MAGは、砲塔上面の車長と装填手のハッチの前にそれぞれ装備されている。
またイスラエル軍MBT特有の対歩兵用装備である、ヨクネアムのソルタム・システムズ社製の60mm迫撃砲も、砲塔右側面の車長用キューポラ脇に取り付けられている。
また砲塔の左右側面前部には、イスラエル独自のボックス式6連装発煙弾発射機が取り付けられている。
●マガフ7B(マガフ7ベート)戦車
マガフ7Bは、マガフ7Cのプロトタイプといえるもので、マガフ7Cによく似た形状のモジュール装甲を装着していたが、量産には至らなかった。
●マガフ7C(マガフ7ギーメル)戦車
1998年に登場したマガフ7Cは、マガフ7Aのモジュール装甲の形状を変更したタイプで、マガフ7Aでは傾斜角の小さい1枚板になっていた砲塔前面の装甲板を、大きな傾斜角を持つ2枚の装甲板の組み合わせに改めている。
イスラエル軍では現在メルカヴァMk.III/Mk.IV戦車と並行して、マガフ7シリーズを主力MBTとして運用している模様である。
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+マガフ戦車の型式区分(2)
以下に、型式区分(1)と内容の相違が見られるタイプのみ記す。
●マガフ1戦車
マガフ1は、イスラエル軍が保有するM48戦車シリーズに対して主砲の105mmライフル砲M68への換装、パワーパックをAVDS-1790-2A
V型12気筒空冷ディーゼル・エンジンと、CD-850-6自動変速・操向機の組み合わせに変更、銃塔型車長用キューポラのウルダン・キューポラへの換装を実施したものである。
●マガフ2戦車
マガフ2は、イスラエル軍が保有するM60戦車に対して、M19銃塔型車長用キューポラのウルダン・キューポラへの換装を実施したものである。
●マガフ3戦車
マガフ3は、イスラエル軍が保有するM60A1/A3戦車に対して、M19銃塔型車長用キューポラのウルダン・キューポラへの換装を実施したものである。
●マガフ4戦車
マガフ4はマガフ2、マガフ3に対して、ブレイザーERAを装着する改修を実施したものである。
●マガフ5戦車
マガフ5はマガフ1に対して、ブレイザーERAを装着する改修を実施したものである。
●マガフ6戦車
マガフ6は、マガフ2の主砲にサーマル・スリーブを装着し、車体と砲塔にブレイザーERAを装着したものである。
●マガフ6バタシュ戦車
マガフ6バタシュは、マガフ6にメルカヴァMk.IV戦車と同様に砲塔側面を楔形とした、新型のモジュール装甲を装着したもので、マガフ7Dの開発サンプルとして使用された。
●マガフ6A戦車
マガフ6Aは、マガフ3の主砲にサーマル・スリーブを装着し、車体と砲塔にブレイザーERAを装着したものである。
●マガフ6B戦車
マガフ6Bは、マガフ6/6Aにメルカヴァ戦車用の履帯と新型起動輪を装着し、砲塔の左右側面前部にボックス式6連装発煙弾発射機を取り付けたものである。
●マガフ6C戦車
マガフ6Cは、マガフ6Bに対してマガフ7C用のモジュール装甲の装着、メルカヴァMk.III戦車と同じナイトFCSの搭載、パワーパックのAVDS-1790-5A
V型12気筒空冷ターボチャージド・ディーゼル・エンジンと、CD-850-6BX自動変速・操向機の組み合わせへの変更を実施したもので、後に「マガフ9」に呼称が変更されている。
輸出向けにマガフ6Cの主砲をメルカヴァMk.III戦車と同じ、IMI社製の44口径120mm滑腔砲MG251に換装したタイプも開発されており、これは「サブラMk.I」と呼ばれる。
●マガフ6D(マガフ6ダレット)戦車
マガフ6Dは、マガフ6Cに対してマガフ7D用のモジュール装甲の装着、メルカヴァMk.IIIバズ戦車と同じナイトMk.III FCSの搭載、メルカヴァMk.III戦車と同じAVDS-1790-9AR V型12気筒空冷ターボチャージド・ディーゼル・エンジン(出力1,200hp)への換装を実施したものである。
マガフ6Dの主砲をメルカヴァMk.III戦車と同じ、120mm滑腔砲MG251に換装した輸出向けのタイプも開発されており、これは「サブラMk.II」と呼ばれる。
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マガフ7A戦車
全長:
車体長: 6.95m
全幅: 3.63m
全高: 3.27m
全備重量: 54.0t
乗員: 4名
エンジン: テレダイン・コンティネンタル AVDS-1790-5A 4ストロークV型12気筒空冷ターボチャージド・ディーゼ
ル
最大出力: 908hp/2,400rpm
最大速度: 48km/h
航続距離: 450km
武装: 51口径105mmライフル砲M68×1 (63発)
12.3口径60mm迫撃砲C07×1
12.7mm重機関銃M2×1
7.62mm機関銃FN-MAG×3
装甲: 複合装甲
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参考文献
・「パンツァー2005年6月号 イスラエルのM48/60戦車近代化シリーズ」 白石光 著 アルゴノート社
・「パンツァー2018年6月号 マガフ イスラエル流リビルド戦車の全貌」 竹内修 著 アルゴノート社
・「パンツァー2002年6月号 イスラエルのM60改良型とマガフ」 古是三春 著 アルゴノート社
・「パンツァー2008年3月号 M60戦車の40年」 佐藤慎ノ亮/竹内修 共著 アルゴノート社
・「パンツァー2013年10月号 イスラエル国防軍の現状」 永井忠弘 著 アルゴノート社
・「パンツァー2004年10月号 M48パットン戦車シリーズ」 白石光 著 アルゴノート社
・「パンツァー2008年11月号 増加装甲を付けた前世代のMBT」 アルゴノート社
・「パンツァー2018年3月号 KUBINKA 2017 (2)」 布留川司 著 アルゴノート社
・「パンツァー2002年2月号 イスラエルの近代化型M60戦車」 アルゴノート社
・「ウォーマシン・レポート8 パットン戦車シリーズ」 アルゴノート社
・「ウォーマシン・レポート18 メルカバとイスラエルMBT」 アルゴノート社
・「世界のAFV 2011〜2012」 アルゴノート社
・「グランドパワー2014年2月号 M48パットン主力戦車」 後藤仁 著 ガリレオ出版
・「世界の戦闘車輌 2006〜2007」 ガリレオ出版
・「新・世界の主力戦車カタログ」 三修社
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