CV90105TML軽戦車はCV9040歩兵戦闘車の火力支援・戦車駆逐車型で、スウェーデンのヘグルンド車両(現BAEシステムズ・ヘグルンド社)と、フランスのGIAT社(現ネクスター社)がプライヴェート・ヴェンチャーとして共同開発したものである。 本車はCV9040歩兵戦闘車の40mm機関砲塔に代えて、GIAT社が開発した105TML砲塔を搭載している。 105TML砲塔は元々フランス陸軍のAMX-10RC戦闘偵察車の近代化改修用に開発されたもので、GIAT社製の44口径105mm低反動ライフル砲CN-105-G2を装備している。 この砲はNATO標準の各種105mm砲弾が使用でき、西側の戦後第2世代MBTと同等の対地・対戦車攻撃能力を発揮できる。 CV90105TML軽戦車の車内レイアウトは、原型のCV9040歩兵戦闘車と基本的に違いは無い。 乗員は車長、砲手、装填手、操縦手の4名で操縦手以外の3名は砲塔内に搭乗する。 CV9040歩兵戦闘車では兵員室となっていた車体後部は105mm砲弾の収容スペースとなっているが、3〜4名の完全武装歩兵を収容することもできる。 105mm砲弾の搭載数は40発で12発が砲塔後部のバスル内に、残りの28発は車体後部に収められている。 車長は砲塔内右側後方に位置し、全周旋回が可能な昼/夜間用M389展望式サイトが用意されている。 砲手は車長の前方に位置し、熱線映像装置とレーザー測遠機を統合した射撃統制システムによって効果的な戦闘を行うことができる。 |
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<CV90105TML軽戦車> 全長: 8.80m 車体長: 6.471m 全幅: 3.192m 全高: 2.91m 全備重量: 24.5t 乗員: 4名 エンジン: スカニアDSI14 4ストロークV型8気筒液冷ターボチャージド・ディーゼル 最大出力: 606hp/2,200rpm 最大速度: 70km/h 航続距離: 600km 武装: 44口径105mm低反動ライフル砲CN-105-G2×1 (40発) 7.62mm機関銃×1 (3,800発) 装甲厚: |
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<参考文献> ・「パンツァー2008年9月号 CV-90戦闘兵車シリーズ」 佐藤慎ノ亮/市川眞作 共著 アルゴノート社 ・「パンツァー1999年8月号 CV9040戦闘兵車のファミリー車輌」 小林直樹 著 アルゴノート社 ・「世界AFV年鑑 2002〜2003」 アルゴノート社 ・「最新陸上兵器図鑑 21世紀兵器体系」 学研 ・「世界の最新兵器カタログ 陸軍編」 三修社 ・「世界の装軌装甲車カタログ」 三修社 ・「戦車名鑑 1946〜2002 現用編」 コーエー |
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