●Sd.Kfz.251/6装甲指揮車 Sd.Kfz.251/6装甲指揮車は上級士官用の指揮指令用車両で、1940年の西方戦役時に第19軍団を指揮したハインツ・クデーリアン将軍も本車に搭乗して前線指揮を執っていた。 本車は当初、Fu.11と100mWのFu.Tr.無線機を搭載していた。 無線機の搭載方法はSd.Kfz.251/3装甲無線車に準じたもので、この他「エニグマ」(Enigma)暗号解読機も搭載していた。 戦闘室の上部には4本の支柱を介して、フレームアンテナが装備されていた。 Sd.Kfz.251/6装甲指揮車の後期型では、無線機をFu.19とFu.12に変更している。 Fu.19は出力15Wの送信機とa型受信機を組み合わせた中波帯無線機で、フレームアンテナもしくは7mのロッドアンテナを使用した。 本車の乗員は7〜8名で、武装は7.92mm機関銃MG34 1挺と9mm機関短銃MP38 1挺であった。 Sd.Kfz.251/6装甲指揮車は1943年に廃止されているため、本車のベースとなったのはSd.Kfz.251装甲兵員輸送車A〜C型で大半はA型をベースにしていたとされている。 |
|||||
<Sd.Kfz.251/6装甲指揮車A/B/C型> 全長: 5.80m 全幅: 2.10m 全高: 1.75m 全備重量: 8.5t 乗員: 7〜8名 エンジン: マイバッハHL42TUKRM 直列6気筒液冷ガソリン 最大出力: 100hp/2,800rpm 最大速度: 53km/h 航続距離: 300km 武装: 7.92mm機関銃MG34×1 (1,100発) 装甲厚: 6〜14.5mm |
|||||
<参考文献> ・「パンツァー2001年11月号 AFV比較論 Sdkfz.251/M3ハーフトラック」 斎木伸生 著 アルゴノート社 ・「ピクトリアル ドイツ軍ハーフトラック」 アルゴノート社 ・「グランドパワー2012年7月号 ドイツ装甲兵員輸送車写真集(2)」 後藤仁 著 ガリレオ出版 ・「グランドパワー2007年9月号 ドイツ装甲兵員輸送車(1)」 後藤仁 著 ガリレオ出版 ・「SdKfz251」 山本敬一 著 デルタ出版 ・「ジャーマン・タンクス」 ピーター・チェンバレン/ヒラリー・ドイル 共著 大日本絵画 ・「ビジュアルガイド WWII戦車(1) 電撃戦」 川畑英毅 著 コーエー |
|||||